アダルトビデオ制作会社でのバイト体験 第4話 撮影を終えて
(前話はこちら)
撮影が終わった後は〇〇さんと話す機会もなく、そのまま別れる形となりました。
トイレでその日二回目の処理をした後、僕は雑事などを中心に残った仕事を片づけました。
とはいえあまりにも刺激が強かったため、その日はあまり仕事に集中することはできませんでした。
そして週が明けて、大学のゼミで再び〇〇さんと顔を合わせました。
僕の方ははたしてどんな顔で接すればよいのか、正直戸惑っていました。
一方〇〇さんの方は普段とあまり変わらぬ様子で、まるでAVでの出来事はなかったかのようです。
そのため、僕のほうもできるだけ意識しないように努めました。
とはいえ〇〇さんの姿を見ると、どうしてもあのときの姿が脳裏にちらついてしまいます。
そのため最初のうちは、〇〇さんと会うと服の下の身体を思い起こしてつい股間が熱くなってしまいました。
件のAV撮影からしばらくした頃、たまたま〇〇さんと二人きりになることがありました。
そこで少しだけその後について聞く機会がありました。
〇〇さん曰く、AV撮影に参加したのはあれが初めてとのこと。
また、今後はもう出演するつもりはないとのことでした。
〇〇さんの方もあまり触れられたくないようだったので、〇〇さんとAVの件について話したのはそれが最後となりました。
その後も、〇〇さんとはごく普通のゼミ仲間として大学生活を送りました。
そして〇〇さんのAV撮影に立ち会った経験は、僕の女性観にも少なからず影響を与えたように思います。
これまでも撮影スタッフとして、素人の撮影に立ち会う機会は数多くありました。
しかしながら、そうした素人さんたちとは直接的な接点などもなく、どこか遠い存在のようにも感じていました。
けれども〇〇さんの場合は違います。
ごく身近にいて、真面目でAVなどとは全く無縁に見える〇〇さんがAVに出演した。
その事実は、僕が知らないだけで他にも同じような経験をしている女性が周りにいるのではないかという考えを抱かせます。
そしてそんなことを考え出すと、周囲の女子学生を見る目も少し変わりました。
もしかすると今隣りに座っている女性も⋯と。
その後、大学卒業を機に僕はアダルトビデオ制作会社でのアルバイトを辞めました。
いまはAVとは全く無縁の仕事をしていますが、折に触れバイト時代のことを思い出します。
そして一番最初に目に浮かぶのは、やはり〇〇さんの撮影時の姿です。
もちろん本人に伝えたことはありませんが、数えきれないほどお世話になりました。
〇〇さんの出演したAVは、いまでも使わせてもらっています。
市販版だけではなく、撮影スタッフの特権を生かして入手した編集前の素材も手元にあります。
生データには当然のことながら市販版にあるようなモザイクはかかっていません。
そのため大事なところの襞一本一本まで拝むことができます。
〇〇さんとは卒業してからは直接会う機会もありませんが、先日結婚したことを知りました。
はたして旦那さんは〇〇さんがAVに出演したことを知っているのでしょうか、それとも⋯