プールで気付かずに
私の家からそう遠くない所に、通年オープンしている屋内温水プールがあります。
派手さはありませんが、流れるプールやウォータースライダーなど基本的な施設は揃っています。
閉散期の平日などはけっこうガラガラで、貸切に近い状態になることさえあります。
採算が取れるのか心配になることもありますが、のんびり寛ぐことができてけっこう気に入っています。
そんなわけで予定の入っていない日などは、ときどきこのプールにふらっと遊びにいくことも多いです。
私の場合、泳ぐことが好きというよりも、水に浸かりながらまったりするのが好きです。
日々の喧噪から離れて、水に身を任せていると癒される気がします。
某月某日。
予定も空いていたので、その日もこのプールに遊びに行きました。
例によって、人はさほど多くありません。
ゆるゆる泳いでいると、来園していた男子たちがチラチラこちらを見ているのに気付きました。
女の子が一人だけで泳いでいるのは珍しいのか、これまでもこうしたことはありました。
なので、そのときはそれほど気にしませんでした。
しばらくそのまま泳いでいましたが、男子たちのチラ見は止みません。
ナンパしようとタイミングを伺っているのかとも考えましたが、そんな気配もありません。
それに、視線の質もそういうのとはちょっと違うように感じます。
引っ掛かりを感じた私は、水着をチェックしてみました。
すると、水着がズレていて胸の先端がはみ出していました。
ようやく私は、視線の意味に気付きました。
正確にいつからかはわかりませんが、この状態でしばらく過ごしていたようです。
慌てて直しましたが、かなり恥ずかしかったです。
でもこういうのって、案外気付かないものですね⋯